【PRE-OPEN】” Installation – AKA – ” – 彼岸花 5000本 を実施。

5450 THE GALLERYのプレオープンとして、フラワーアーティストHAMA TAIYO氏をお迎えし、インスタレーションを実施。

花屋として十年の歳月が経ち、「Ivre ( イーヴル )」を解散し、 新たに「ひとり」で活動していく門出としてこの度の展示をさせて頂く運びとなりました。活ける花を「ひとつ」の種類に絞り、かねてから季節が逢うのなら活けたいと心にとめていた『彼岸花』を手に取りました。

彼岸花には「独立」「情熱」という花言葉があり、
今回の展示にまさしくふさわしい花である。

彼岸花は中国大陸原産で
日本列島でも道端や水田のあぜなどに群生し、
秋の彼岸の頃に花茎の先に強く反り返った鮮やかな
赤い花だけを咲かせ、
秋の終わりに葉が伸びて翌年の初夏に枯れるという
多年草としては珍しい性質を持っている。
種子植物と同様の方法では
自ら生育地を広げる術を持たないため、
人の手が一切入らないような場所に
突然育つことがない植物である。

日本では各地方のみで通じた異名が派生し、
別名・地方名・方言は数百から千種以上あると言われ、
まさに「千」の顔を持つ花である。

路地によく咲く花ではあるが、
それ故に需要が少なく、市場での流通が乏しい花でもある。
今回の展示では数千本単位での用意を考えていたために
逡巡していたところ、(実際には約5000本使用した。)
偶然、地方出張の帰路の国道から
工場裏地(三重県伊賀市)に群生しているのが見えた。
駄目元で尋ねたところ、
工場の裏手にあり、誰にも見向きもされない花なので
東京の真ん中で多くの人に
見てもらえるならということで譲って頂いた貴重な花々である。

常日頃から花を扱う際に心がけていることではあるが
その土地を離れてから、展示に至るまでの間、
一輪も無駄にすることなく
枯れた花も全て今回の展示では活けている。

この空間で球根が根付き、また来年この地で
彼岸花が咲くことことはないが、
ひとりでも多くの人の心に残り
この光景がいつかまた想い出されるようであれば
これほど嬉しいことはない。

– HAMA TAIYO
https://www.instagram.com/hamataiyo/

1991年 長野県生まれ。
学生時代に偶然始めた花屋のアルバイトをきっけに花の道を志すようになる。
その後、5年間の修行を経て2016年に「Ivre(イーヴル)」を結成。ミュージックビデオの花美術やブランドの装飾花を手掛ける傍ら、花、植物にまつわる作品をつくり続ける。また、2017年には並行して黒い花のみを扱い販売するプロジェクト「黒い花屋(KUROIHANAYA)」を敢行。
そして2021年、より高いレベルで花の本質と向き合うべく独りでの活動を決心し、今回の展示に至る。

2021.11.17 Wed